5月 292013
 

「『壇蜜』は、自ら考えた。由来は仏教用語。」

というナレーションから、始まった情熱大陸は、久しぶりに面白かった。

グラビアアイドルから、突然降ってわいたような「壇蜜」ブームだが、画面から観られる素(?)の壇蜜は、とても知性的で、とても無機質だった。

他のグラビアアイドルたちが、ライバルを蹴落としながら、頂点を目指しているような芸能界にいて、一斉を風靡しつつある壇蜜なのに、「とくにやりたいことはない。」という。

そのくせ、理解できない要求は突っぱね、ある意味生意気なくらい意見を押しとおし、理解した途端、どんなことでもやるという姿勢は、非常にアーティスティックだ。

どこか、物憂げで、いつも哀しそうなところは、他のグラビアアイドルと確実に一線を画し、オヤジたちはそこに、安らぎや癒しを感じるのかもしれない。

アルバイトの中に、「遺体の保存処理」なんてコメントが似合うには、きっと「壇蜜」しかいない。

番組からの提案で北海道に連れ出すことなど、「情熱大陸」では非常に珍しい。スタッフさえも、壇蜜の不思議な魅力に魅入られ、どう編集していいか迷っているのがわかった。

最後の質問に「もう少しだけ、時がゆっくり流れないかな~。」とつぶやく。きっと、5年後には、壇蜜の姿は、芸能界にはいない気がする・・・。

5月 082012
 

先日の「情熱大陸」は、ロンドン五輪の日本代表に選ばれた藤原新選手。

企業に所属せず、個人でオリンピックを目指す藤原選手の苦悩や希望が、描かれていた。

それにしても、大丈夫か?メダルを獲れるのか?惨敗する不安はないのか?

インターネット「ニコニコ動画」を使い、2万人から1,000万円の募金を集め、自ら広告塔となり、資金集めをし、合宿先を決め、練習メニューを作り、そんなスーパーマンのようなことが、本当に可能なのか?

日本で、有言実行できたアスリートは、イチロー、北島康介など数少ない。

圧倒的多数は、プレッシャーに負け、敗れ、忘れ去られる。

2万人から募金を受けたら、少なくとも2万人に対し、少なからずの責任を負う。自分だけのためには走れない。

ただでさえ近年、マラソン男子は、エチオピアやケニアなどアフリカ勢の圧倒的に強い。

※ここまで、書いたところで、藤原選手が「ミキハウス」と契約したニュースを知る。なあ~んだ・・・。

1月 022012
 

お正月のスペシャル番組が氾濫する中、日曜の夜に「情熱大陸」が放映されたことに感謝したい。

今回は、TBSが次代のスターとしてプッシュしているボクサー「井岡一翔」。

大みそかの防衛戦で1R、KO勝ちするなど、実力も折り紙つきだ。

TBSも数年前まで、亀田兄弟を追っかけ回していたのが嘘のような変わり身の早さである。

21歳、大学を中退してのプロ転向ということからか、元チャンピオン「井岡弘樹」の甥という血筋からなのか、

すべてのアスリートの中でのボクシングの位置づけ、ボクシング界の将来への展望など

ボクシング界における自分の役割を周知して発言は、知性さえ感じた。

まったく末恐ろしい若者の登場だ。

6月 062011
 

最近、本屋にいくたびになぜか気になる作家は「伊集院静」だ。

「いねむり先生」「大人の流儀」とタイトルにも魅かれる。

昨夜の情熱大陸でも、30分ずっと「伊集院静」なる生き方を示してくれた。

酒、女、ギャンブルという最後の無頼派的な小説家でありながら、

サイン会にきたファンひとりひとりに丁寧に感謝の意を示す。

番組の中で、行きつけのバーでぼそっと語る。

「好きになった人は、みんな死んじゃうんだよね~。」

耳元で言われたら、女性だけでなく男だってひとたまりもない・・・。

img_1148729_34585837_0

10月 252010
 

2010_1024

現在生きている日本人で、本当に天才と呼べるのは、私は3人だけだと思う。

イチロー(MLB)、羽生善治(棋士)そして・・・・・武豊(騎手)。

異論もあるかと思うが、王・長嶋も何だか「天才」とは違うような気がする。

昨夜の「情熱大陸」を観てわかったことは、3人の天才の共通しているのは、

「21世紀中に破られることはない圧倒的な記録を持っていること。」

「ライバルは自分だけで、昨日の自分より『強く、うまく』なることしか考えていないこと」の二つだ。

あれだけしつこく取材する「情熱大陸」をもってしても、

結局、騎手としての姿しか映すことができないのは、「武豊」の凄さであり、天才たる所以である。

と、考えると、この3人は引退後、どういう道を辿るのか、とても興味深い。

なぜだか監督や後進の指導や評論家には向かない気がするのだが・・・。