「『壇蜜』は、自ら考えた。由来は仏教用語。」
というナレーションから、始まった情熱大陸は、久しぶりに面白かった。
グラビアアイドルから、突然降ってわいたような「壇蜜」ブームだが、画面から観られる素(?)の壇蜜は、とても知性的で、とても無機質だった。
他のグラビアアイドルたちが、ライバルを蹴落としながら、頂点を目指しているような芸能界にいて、一斉を風靡しつつある壇蜜なのに、「とくにやりたいことはない。」という。
そのくせ、理解できない要求は突っぱね、ある意味生意気なくらい意見を押しとおし、理解した途端、どんなことでもやるという姿勢は、非常にアーティスティックだ。
どこか、物憂げで、いつも哀しそうなところは、他のグラビアアイドルと確実に一線を画し、オヤジたちはそこに、安らぎや癒しを感じるのかもしれない。
アルバイトの中に、「遺体の保存処理」なんてコメントが似合うには、きっと「壇蜜」しかいない。
番組からの提案で北海道に連れ出すことなど、「情熱大陸」では非常に珍しい。スタッフさえも、壇蜜の不思議な魅力に魅入られ、どう編集していいか迷っているのがわかった。
最後の質問に「もう少しだけ、時がゆっくり流れないかな~。」とつぶやく。きっと、5年後には、壇蜜の姿は、芸能界にはいない気がする・・・。