11月 242014
 

ランニングを始めて3年の昨日、「つくばマラソン」に出場した。

初めてのフルマラソン42.195kmは、想像以上の苦しさだった。

25kmまでは、前もって決めていたペース通りに順調に走っていたのが、

25km過ぎから、太腿の膠着、腰の痛みからスピードダウン。

30kmでは、走ることもきつくなり、歩いては走るの繰り返し。

35kmに至っては、もう歩いているランナーに追いつけないくらいのスローダウンで、

頭の中は、制限時間内にゴールすることだけを追い求めていた。

5時間切り(サブ5)を目指したが、なんとか「6時間2分50秒」でゴールし、カッコよくはないが完走できた。

人生は、よくフルマラソンに例えられるが、なぜなのかがよくわかった。

30kmからの残り12kmが、本当のマラソンの苦しさ、喜びが錯綜するからだ。

52歳の私も、ようやく30kmを過ぎたところ、これからが本当の人生なのだろう・・・。

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11月 202014
 

日本映画界における唯一無二の存在だった。

映画全盛期から、現在に至るまで、本当の意味での映画俳優と呼べるのは、

「三船敏郎」と「高倉健」の2人しかいない。

もっと凄いことは、60年もの長きに亙り、活躍されてきたのに、一度も「高倉健」の看板を汚すことはなかった。

見事なまでに演じきっての逝去となった。

健さんの主演された映画は、「八甲田山」と「幸せの黄色いハンカチ」くらいしか観ていない私でも、

心の中のどこかに、小さく穴のあいて風が吹き抜けるような寂しさがある。

やはり、日本人の男性像は、多かれ少なかれ寡黙で孤独な「高倉健」なのだ。

亨年83歳。

心より冥福をお祈りします。

 

11月 182014
 

敬愛してやまない消しゴム版画家「ナンシー関」さんが亡くなって13年がたった。

先日、パルコミュージアムでその回顧展「顔面遊園地 ~ナンシー関 消しゴムの鬼~」なる展覧会に出かけた。

1980年代~2000年代までの20年を消しゴムを掘り、文章を書くことだけで、世を斬り裂いた鬼才だ。

とくに、そのテレビ評論は卓越したセンスと鋭い視覚は、だれも真似することができない芸当だ。

世の中の誰もが、薄々感じていることで、しかし、誰も口にすることがはばかれた大物芸能人に対して、

何の躊躇もなく、一刀両断で切り込む姿勢に、どれだけスカッとさせられたか・・・。

テレビが、「メディアの王様」として君臨していた時代の申し子だったかもしれない。

もし、今の時代を生きていたら、人気のAKB48やEXEILE、秋元康、百田尚樹に対して、

どんな毒舌が聴けたのだろう・・・。

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 Posted by at 11:45 AM
11月 102014
 

これほどまでにストイックに音楽に向き合うヴァイオリニストは、そうそういない。

先日、放送された「プロジェクトX」は、「五嶋みどり」のドキュメントだった。

ヴァイオリニストとしては、どちらかといえば地味な印象で、堅実な演奏家というイメージだった。

とくに、同じヴァイオリニストの弟「五嶋龍」と比べると、対照的だ。

幼い頃から、天才ヴァイオリニストとして名声を博したが、

20歳の頃、精神的なバランスを崩し、休養を余儀なくされる。

時がたち、またヴァイオリン一色の生活に戻ってからは、まるど求道者のように音楽の世界に没頭する。

そういう意味では、イチローや将棋の羽生善治を彷彿とさせる。

これから、アーティストとしてどんな境地に向かっていくのだろう・・・。

 

 Posted by at 6:19 PM