桜宮高校生の体罰による自殺から、今度は、オリンピック柔道女子の体罰・パワハラ問題にまで波及して、スポーツ指導による体罰の問題。
体罰の話になると、必ず出てくる「昔の先生には、よく殴られたけど、それもいい思い出~。」という類の話。それも、引退したプロスポーツ選手から。
さて、我が身で思い起こすと、中学・高校と先生によく殴られてたし、今思うと笑い話のようだ。
高校の修学旅行では、男グループで女子の部屋に遊びにいったのを、担任の先生(柔道部顧問)に見つかり、ビンタで軽く畳一畳分は吹っ飛ばされた。
体育の時間は、体育教師(剣道世界一にもなったことがある、剣道部の顧問)から、「お前を殴るとスッキリするわ~。」とも言われた。
当時、バスケットボール部のキャプテンで体育科の先生達とは、交流が深かったから、そんなに腹立ちもしなかったし、恐怖に怯えたこともなかったが、かといって、体罰により人生を考えたり、修正したりすることは決してなかった。
太平洋戦争当時の日本軍の悪しき習慣なのか、日本における独自の文化なのか、教師や教官が奮う「愛の鞭」的扱いの要因が、現在でも残ってしまったのだろう・・・。
今日の朝日新聞で、サッカー解説者・セルジオ越後氏は、「ブラジルで同様のことがあれば、間違いなく選手が掴みかかり、喧嘩となる」との論、それも文化の違いですませらばいいのか。
先日、NHKのドキュメンタリーで、駅伝強豪校の「西脇工業」の指導法が紹介され、徹底して選手の自主性に重きを置き、駅伝メンバーの選出についても、選手間の話し合いで決められていたのに、同じ駅伝強豪校の「豊川工業」では、体罰による転校が取りざたされる。
時間が経過し、校内暴力や教師に対する暴行などが横行し始めると、また、鉄拳制裁の必要性が語られる。まったく根が深い問題なのである・・・。