7月 012020
 

いまなお、世界を席巻し被害を与え続ける「新型コロナウイルス」

そんな中、世界を代表するサーカス団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の破産手続きのニュース。

エンターテインメント界に与える、その衝撃と落胆は計り知れない。

エンターテインメントのサーカスを芸術の域まで、高め、

観るものすべてを感動の渦に巻き込む力を持っていた。

かくいう私も、新聞社時代、担当者として香港の公演を取材し、

その綿密で、合理的な運営方法に感心し、感銘を受けたものだ。

この混沌とした状況がいつまで続き、エンターテインメント界をどこまで破壊し続けるのか、

誰にもわからない…。

 Posted by at 7:12 AM
10月 162019
 

古いパソコンに残されていた、SMS用の日記。

2006年3月~2009年9月までの3年半にわたり、当時の心情が綴られていた。

新聞社時代から、退社し、独立した私にとっての「激動」の時期だった。

というわけで、「備忘録」として、いくつか書き留めておくことにしました。

10年くらい前、かみさんと一緒に蜷川演出の芝居を観たのがベニサン・ピットだった。

公演が終わった後、場末の寿司屋で、かなり真剣に「会社、辞めるかも・・・。」という話をしたら

「好きなようにしていいよ。」と言われたのを思い出した。

あれ以来、かみさんとそんな話をしたことも芝居を観たこともないな~。

それ以来のベニサン・ピット。役者にも、本にも力あり。いや~面白かった。

(2006年11月13日)

 

5月 252016
 

「世界のニナガワ」と評される、演出家「蜷川幸雄」さんが亡くなった。

80歳の今も、現役の第一線の演出家だったことは、稀有な例だと言える。

蜷川さんに鍛えられ、一流の役者となった「藤原竜也」「小栗旬」「宮沢りえ」など、枚挙に暇がない。

シニア世代の素人に芝居をやらせたり、ロンドンなど海外公演を打って出たり、

生涯を舞台の一演出家として、全うした、見事な生き様であったと言えよう。

また、自作の公演よりも、シャイクスピアなどの古典や、唐十郎作品などのアングラを

現在に蘇らせた功績も大きい。

惜しむらくは、蜷川演出の後を継ぐ後継者を生み出せなかったことか・・・。

2年後まで決まっていた公演が、蜷川さんの死によって中止となってしまったことは、

偉大な演出家を失ったことと同様、日本の演劇界にとって、大きな損出と言えるだろう・・・。

 

2月 262014
 

今日、R・U・P製作の「熱海殺人事件」を拝見した。

主演が、EXILEのKENCHIさんということで、正直ちょっと不安でもあったが、少しセリフが聴きづらかったことを除いては、よく頑張っていたと思う。

つか舞台は、何度も観ているが、男臭く泥臭いテンションの高いセリフ回しが魅力である。

まだ、つかさんの存命中の「北区つかこうへい劇団」は、ひとりも名の知れた役者はいなかったが、その命がけともいえる芝居に心打たれた。

中でも、役者「吉田智則」の芝居は、つかこうへい原作をやるためだけに生まれてきたかと思うほどの熱演だった。

つかこうへい亡き今も、つか作品は脈々と公演し続ける。

「熱海殺人事件」「蒲田行進曲」「飛龍伝」・・・。

つかこうへいの切なさは、今も生き続けるのである。

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 Posted by at 7:27 PM
10月 122013
 

昨日、桐谷美玲さん主演の「飛龍伝21」を拝見した。

10年くらい前は、北区つかこうへい劇団に縁があって、数々のつかさん作・演出の舞台をみせてもらった。

残念ながら、つかさんは亡くなり、演出作品を観ることはできないが、それでも原作はずっと公演され続けるということなのだろう。

「飛龍伝」は、70年安保の不条理の中で生きた学生と機動隊の争いと愛がテーマなのだが、男優たちの身体をはった演技には、いつも感動させられる。

とくに北区つかこうへい劇団当時の役者であった吉田智則さんの芝居は、ぎりぎりに凝縮されたエネルギーを爆発させているかのようで見応えがある。

過去飛龍伝のヒロイン役は、富田靖子、牧瀬理穂はじめいきのいい若手女優が演じてきたから、桐谷美玲さんのプレッシャーは相当なものがあったと思うが、もっと貪欲であってほしかったか・・・。

つか魂が、これからも脈々と受け継がれていくことが、つかこうへいという劇作家に対する最大の供養になると思わせてくれた舞台だった。

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 Posted by at 7:38 PM