絵を描くことが好きだと思ったのは、数年前
知的障害を持つ方と一緒にお絵描きした時だ。
何重にも色を塗り固めていくことに、夢中になったことがきっかけ。
飽きないことってあるんだと感じた。
子どもの頃、無心で描いた「写生大会」を思い出した。
ルノアール「マルゴの肖像」模写
ある事象に出くわすと、強い興奮を呼び起こす。
・マスク、靴下、手袋、タオルなどの臭いのついた衣服。
・オートバイや電車、風に舞う葉っぱ、走る子どもなど音のするもの、不規則に動くもの。
散歩途中など、警戒しながら歩いていても、出くわすことがある。
家の中でも、思わぬところに落ちていたりする。
それにより、興奮度が高まり、問題行動につながることが多々ある。
一番の苦労だったことは「お散歩」。
てっきり、大型犬と悠々楽しくできると思っていた毎日の「お散歩」は、
まさに戦いだった。
こちらの思い通り歩かせようとすると、ブレーキを掛け動かない。
ときには、飛びかかってきて噛む、唸る。
こちらには、まったく理由がわからない。
横断歩道を渡ろうとすると、かなりの力で飛びかかってくる。
道端の猫は追っかけようとするし、側を通るオートバイには、吠え掛かる始末。
それでも、散歩には喜んで付いてくるから、ますますわからなくなる。
本当に、日々神経をすり減らす戦いだった。
手や足への甘噛みよりも、もっと大変だったのは、物への固執。
タオルや靴下など、柔らかく臭いの強いものは、大好きで、
一度咥えたら、それを取り除こうとすると大変だった。
口をこじ開けようとすると、唸り声とともに、攻撃的になる。
犬の届かないところに置いてしまうか、
咥えたら、遊びが終わるまで、待つしかない。
飽きた頃には、かみ砕かれて、もう使うことはできなのだが…。